南極観測船(1983〜2008) しらせ(SHIRASE)見学乗船
2010・8・7  船橋港

 スクラップになる運命だった「しらせ」をウェザーニューズが購入しました。
そして今、船橋港に係留され第2の船出が始まったところです。
気象や地球環境をみんなで考えたり
提言を発信する拠点にしていきたいそうです。
ネットで予約をして、8月7日の午後2時30分から約2時間半かけての見学会に参加してきました。


集合場所は京葉線の新習志野駅
そこで送迎バスに乗り船橋港へ
タラップを上り乗船する唐辛子です。


上ったら次は下ります。
まず最初に通されたのは、食堂です。


この食堂で、見学会の説明をウェザーニューズの
係りの方から受けました
甲板に出ると幕張新都心が良く見えました。

ここは、ヘリコプター格納庫です。3機格納できます。


上を見上げると、ドーム型の白い物体が。
レーダーですね。このレーダーは観測気球などの調査に
使用したそうです。


さらに、上に登ります。


救命ボートが4隻搭載されています。
最高150人が乗れます。酷寒なので密閉型です。


「しらせ」の操舵室です。
しらせは、普通の船より幅が広く、
操舵室も28mの幅があります。


「しらせ」にはヒービングという補助装置があり
タンクの燃料を左右に傾けることで
氷に閉じ込められたとき、氷を破壊し脱出することが
可能だったそうです。


操舵室の窓から見える風景です。


これが、操縦桿?です。
すでに外されていますが、傾斜計もあったそうです。
最大で南緯50度付近の暴風圏で左に53度右に41度傾いた記録が残っているそうです。


唐辛子が座っている椅子が副船長の椅子です。
面舵いっぱい!


速度?計です。

南極観測船は自衛隊の艦船だと知ってましたか?
当然ラッパッでいろいろな指令を出していました。


この席が船長用です。
こうやって、双眼鏡で南極大陸を見ていたのでしょう。
レーダーを見ているところです。


一番上の甲板に上がりました。とても高いですね。


何をやっているのかというと、
これは、ウェザーニューズの企画で
雲の状況を調査しているところです。


左右の端には双眼鏡が備え付けられています。
展望台などにあるものより、相当機能が高いものです。


先ほど調査した雲の様子を、幕張にあるウェザーニューズの本社の
気象部門の担当に報告している様子です。
まぁ、ナンの足しにもならないでしょうが・・・


窓の外を見ると、巨大な変わった船が、脇を通り過ぎていました。
資源エネルギー庁の調査船「資源」です。


 この部屋は娯楽室です。
ここは、厨房です。


厨房には、自動アイスクリーム機がありました。
さすがに南極に到着してからは、あまり使われなかったのではないかと思いました。


これは、飲み物自動コップ注ぎ機ですな。
パン焼き機


巨大なべ


「しらせ」の名前は、100年前の1910年、
わずか204tの帆船で、南極制覇に挑んだ
「白瀬矗」中尉の名前からきています。


ここからは、居住域です。
自衛官の部屋です。6人部屋
ちょっと狭すぎやしませんか。
お風呂です。


湯船です。
見ての通りシャワー


これは、上官のバスタブとトイレ?だったかな?
一般のトイレ
 

 手術室です。必要なときもあったのでしょうね。
診察ベッド


床屋さんです。
なぜ恐怖の理髪屋かというと、髪を切るのはフツーの自衛官だから


以下の4部屋は、ゲスト用の部屋です。たとえば新聞記者など
特に唐辛子が座っている部屋は、1人用。最高級です。


注意書きが当時のまま残っています。


ここでまた、企画実験。
船橋港の透明度を測りましょう。
白い円盤が見えなくなったところが透明度です。
今日は1m80cmでした。
3mも見える日もあるそうですが
50cmの日もあるそうです。
すぐ隣はサッポロービール園です。


このような部屋は、全部で4部屋あり、
今はウェザーニューズが研究に使っています。
右の部屋は、地震と津波の研究だったと思います。

他にも海水や氷の研究をしている部屋がありました。


見ての通り、浮き輪ですね。オブジェ風です。
通路を通って、最初の食堂に戻ります。


今日の感想や、アイデアなど自由に書いて右のツリーに掛けました。
面白いものがあれば、採用されるかも?


本日の乗船名簿です。
全員揃って記念撮影

右上の番号は25回の南極航海に乗船した乗組員そして5月2日からの一般公開で見学に訪れた見学者の通し番号です。

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